小説、本

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小説、本

「因業探偵リターンズ」の感想。

新藤礼都が主人公の短編集、第2集。 短編集で、ネタは相変わらず多岐にわたるのですが、やっぱりこのシリーズの魅力は新藤礼都という主人公の性格にあると思います。ここにきてキャラクターがいよいよ確立されて、読んでいて安定感が感じられます。 自己中心的で上から目線で、他人の不幸を愉しむというかなり不愉快な性...
小説、本

「白墨人形」の感想。スティーブン・キング絶賛。

帯には「スティーブン・キング強力推薦」。強力推薦というのは、いったいどういう意味なんだろう。大プッシュとか絶対オススメとか、そういうのと同じニュアンスなんだろうか。でもこれはあとがきを読むとどうやらスティーブン・キングがツイッターでちょっと褒めた程度らしいので、それがどのようにして強力推薦に変換され...
小説、本

ピーター・ストラウブ “a dark matter” の感想。terrifying でも inpossible to put down でもない。でも、面白い。

2018年現在、ピーター・ストラウブの長編としては2010年のこれが一番新しい。盟友であるスティーブン・キングの名前は巻末の謝辞に名前はでてこないが、表紙に彼の1行コメントがのっているので、この本もスティーブン・キング絶賛とみなして間違いない。 で、読む前にネットでざっと評判を探ってみたら、それほど...
小説、本

「見晴らしのいい密室」の感想。面白いSF短編集。

小林泰三の短編集です。これも、タイトルをみるとミステリ小説のように見えますが、内容はほぼSF短編集です。「海を見る人」がハードSFだったのに対し、こちらはもうちょっと緩いのでとっつきやすいかもしれない。あとSF以外のものも入ってます。 で、感想としてはやはり面白い。ネタや発想の使い回しはありますが、...
小説、本

「海を見る人」の感想。いいSF短編集でした。

小林泰三の「海を見る人」。関係ないけど「星をみるひと」っていうのは、迷作として名高い昔のファミコンのゲームで、ゲームバランスは破綻しているが独特な雰囲気があって一部での評判は高かったらしい。タイトルも素敵だ。 「海を見る人」はSF短編集です。これを読むと、小林泰三がSFの人なんだなというのがよくわか...
小説、本

「完全・犯罪」の感想。

小林泰三の短編集です。 タイトルからするとミステリ小説っぽいわけですが、そうではありません。不条理ネタあり、SFありでいろいろですが、意外なことにミステリはありません。あれ、でも裏表紙とかオビとかではミステリ短編集って書いてあるな。じゃあ、これもミステリなんでしょう。でも、いわゆる推理小説ではありま...
お金

「敗者のゲーム」の感想。投資信託を考える人には必読の本。

2018年11月、ここしばらく株価の下落、横ばいが続いている。で、投資信託も軒並み下がっているものが多い。で、テレビで紹介されて絶対儲かる!と誤解されよく売れてたひふみ投信ももちろん値を下げている。で、儲かると思って買った人たちの一部が、話が違う!と慌てふためいている。ひふみ投信を運営しているレオス...
小説、本

「密室・殺人」の感想。優れたミステリー。ホラー要素はちょっとありますが、ホラーではありません。

密室・殺人。タイトルからしていかにも本格もののミステリーなんだけど、どうしてこれが角川ホラー文庫で出版されたんだろう。作者が「玩具修理者」の著者だったから、というのが大きな理由だと思う。作中にもホラーっぽい要素が入ってはいる。それはアクセントのようでありながら、物語の根幹(とわたしが思う部分)に密接...
小説、本

貴志祐介「ミステリークロック」の感想。

貴志祐介のミステリークロック。「「鍵のかかった部屋」待望の続編」と帯にある。そんなに待ち望まれていたのか。「防犯探偵・榎本シリーズ」ともある。いつのまにかそんなシリーズになっていたのか。まあ、ドラマ化されてるくらいだし、人気あるのかな。個人的には「新世界より」の前日譚を早くまとめるか、「悪の教典」の...
小説、本

「リテラリーゴシック・イン・ジャパン」の感想。代金分の価値はある。幅広いジャンルの作品から構成された素晴らしい作品選。

リテラリーゴシック。そもそも現在におけるゴシックとはなにか、というのがよくわからないのであり、さらにリテラリーとつくゴシックが一体何を意味するのか非常に興味がそそられる点であるが、まずは序文を読んでもらいたい。そしてゴシックという言葉に興味をもったら、とにかく読んでみてください。 まとめ いきなりま...
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