2018-08

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小説、本

「失われた過去と未来の犯罪」の感想。ミステリじゃないけど、アイデンティティにまつわる面白いSF小説。

「SFミステリ」と書いてあるけど、そうじゃない。長編のように見えるけれど、実際には連作短編集といったほうが正確だと思う。ミステリ、といわれたときに期待するような要素もなく、こういう宣伝文句は内容を誤解させそうなのでやめたほうがいいのではないでしょうか。 同じ小林泰三の「密室・殺人」も本格ミステリだ...
映画

「アフターショック」の感想。イーライ・ロス制作の悪趣味な映画。

「アフターショック」を見たので感想を書きます。 率直に言うと、下品なパニックもの。 イーライ・ロスが脚本、原案、制作に関わっていて、イーライ・ロスらしい「ホステル」みたいな映画になっている。 チリに旅行に来ていた男3人組が巨大地震にあい、その後の災難に巻き込まれるというあらすじで、大まかな構図...
小説、本

「惨劇アルバム」の感想。なかなかいい雰囲気のホラー短編集。

小林泰三の連作短編集。 表紙が御茶漬海苔というけっこうグロいホラー漫画家の絵で、タイトルも「惨劇アルバム」なのでさぞ陰惨な物語が展開されるのかと思ってしまうが、そうではない。 どっちかというと狐につままれたような、どこまでが本当でどこまでが幻なのかわからないような幻惑的な内容のお話で、グロ成分は...
小説、本

「ネフィリム 超吸血幻想譚」の感想。人間vs吸血鬼vsもっと強い敵。

小林泰三の吸血鬼もの。 ジャンルとしては同じ作者の「人造救世主」三部作に近いアクションもの。吸血鬼ものであるのですが、耽美なタイプではなく、印象的には強いて言えば映画の「ブレイド」みたいなタイプかな。全体的に暗めな色調のなかで、わりかし派手なアクションが連発する感じです。どっちかというと伝奇小説と...
映画

「ナイスガイズ!」の感想。娯楽映画としておすすめ。何を見るか迷ったときの安牌として。

ライアン・ゴズリングはいつも薄ら笑いを浮かべていて、スカした役が多いという印象だけど、この映画では情けないところのあるダメおやじを好演している。昔、まだ売れっ子になる前に出演した「完全犯罪クラブ」でもいまいち吹っ切れてない、常に冷たさの残る雰囲気がありました。もちろんそれがライアン・ゴズリングの持ち...
おもったこと

「カメラを止めるな!」盗作騒動について。

ひとことでいうと、訴えを起こしている側の筋が悪すぎる。理由がよくわからない。 これまで盗作騒動で問題になったものはたくさんあるけど、たとえば柳美里の小説とか、田口ランディの小説とか、明らかに無許可でモデルや文章をパクったものは作者に非があるとされる。裁判沙汰にならなくても、パクリが発覚した時点でパ...
映画

「カメラを止めるな!」の感想。ネタバレありとネタバレなし。

あまりにおもしろいと評判だったので観に行ってきました。また、ネタバレ厳禁ということだったので、事前情報はほぼゼロで見た。「相当面白い」という評判しかしらなかったので、ちょっと期待しすぎてハードルがあがることも考えられ、その点がちょっと心配だったんだけど、見てみたら本当に面白かった。 ネタバレ厳禁と...
おもったこと

ボクシング連盟の山根会長。おもてなしリストに罪はないが、日本ボクシング連盟を道連れにしてとっとと辞めるべき。

1. 日本ボクシング連盟の山根明会長のものすごい権力者ぶりがニュースになっている。一連の報道で一番おもしろかったのは、やはり山根会長が全国各地に赴いたとき、その地の支所に通達される「おもてなしリスト」だろう。ホテルに配備するべきおつまみ、酒、果物の種類が銘柄まで指定されて細かく記されているほか、山...
小説、本

小林泰三「酔歩する男」の感想。自殺した菟原手児奈をめぐる、波動関数の拡散によるタイムトラベルもの。

「玩具修理者」とセットになって収録されている「酔歩する男」。文庫のタイトルは「玩具修理者」ですが、こちらは正味30ページちょっとの短編なのにたいし「酔歩する男」は170ページ位あって、むしろこっちのほうが長い。 物語も、これも著者らしさがよく出ている印象的な作品になっていると思います。 タイムト...
小説、本

小林泰三「玩具修理者」の感想。

その昔、角川の第2回日本ホラー小説大賞短編賞を受賞した短編。(ちなみにこのときの長編はパラサイト・イヴ) これと中編「酔歩する男」の二編で「玩具修理者」として出版されていて、どちらも小林泰三の名を知らしめた名作です。いまさらながら感想を書きたいと思います。 玩具修理者の感想。 まず「玩具修理者...
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