「敗者のゲーム」の感想。投資信託を考える人には必読の本。

2018年11月、ここしばらく株価の下落、横ばいが続いている。で、投資信託も軒並み下がっているものが多い。で、テレビで紹介されて絶対儲かる!と誤解されよく売れてたひふみ投信ももちろん値を下げている。で、儲かると思って買った人たちの一部が、話が違う!と慌てふためいている。ひふみ投信を運営しているレオス・キャピタルワークスのツイッターにも不満を爆発させているコメントが多い。

こういう人たちは、いったいどういう了見で投資信託をかったんでしょうか。まして、長期投資を標榜しているひふみ投信を。運営会社としては、1年やそこら含み損になって文句をたれるようなやつは最初から買うな!と思っているに違いない。ガタガタ言わずに黙って持ってろ!と思っているに違いない。

投資信託で手軽に、短期間で、簡単に儲けようとか思って、その結果思ったようではなく文句をいっている人たちはもう一度基本の心構えを勉強したほうがいいのではないでしょうか。ひふみ投信で損するのも得するのも自己責任です。

わたしが読んだ数少ない投資信託の本で、もっとも参考になったのが「敗者のゲーム」です。原著第6版というのを読みました。

実践的な部分を要約すると、インデックスファンドを買って長期保有しましょうという身も蓋もないことになる。あ、インデックスファンドは国際分散株式のやつね。

ただ、そこにいたる過程、それ以外の選択肢との比較などわかりやすく書かれていて、納得できる。そして、最終的に投資に成功するために大切なのは自らの長期的な目的を理解すること、資本市場と投資への基本的な理解、そして「自分の投資目的に見合った投資政策を決定し、それを堅持する自己規律の精神」。これが一番大事だそう。

市場が低迷してる時に投げ売りするなというのはこの本の所々で言われています。

テレビで紹介されたひふみ投信に飛びついて、そして今になって値下がりに耐えられないといって売ってしまうのは典型的な高値づかみの安値売りで、まさにこの本で否定されている行為です。

個人的には、ひふみ投信はいい投信だと思う。でも売れて規模が大きくなりすぎてて、海外株にまで手を出すとか上場するとかいっている。そうなるとひふみ投信が良い成績を出せていた前提が変わってくるので、これまでのような強みが出せるのかちょっと疑問だと思う。(一応、全体的な下落傾向の中でもひふみ投信はアクティブとしては頑張っている方だと思うけど。例えばジェイリバイブのここ1年のリターンは-10%。)

わたしはこの本を読んで、主にセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドを積み立ててようと決めました。その決定にも、投信の現状にも納得してます。これもここ1年くらいは市場の動きどおりに荒れた値動きになってますが、だからといって狼狽えることもなく、むしろもっと下がらないかなーと思ってるのは、一部にはこの本を読んだおかげです。

もちろんインデックス持ってるから、この本を読んだからといって最終的にプラスになる保証はどこにもないのですが、そのへんも含めて自分の投資に責任を持ちましょうということも教えてくれます。

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まとめ

インデックスファンドに興味がある人にも、逆にアクティブファンドに興味がある人にも参考になる本なのではないでしょうか。投資するにあたって大切な心構えが身につきます。それから株(投信)で手っ取り早く儲けようなんてのがいかに難しいことなのかよくわかります。

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