「アメリカン・ゴッズ」第7話「マッド・スウィーニーへの祈り」の感想。

ニール・ゲイマン原作のドラマ「アメリカン・ゴッズ」も第7話。

全8話なのでいよいよ物語も佳境に入るのかと思いきや、今回は第4話のような一休みの回。

副題は「マッド・スウィーニーへの祈り」。マッド・スウィーニーというのはこのドラマでのレプラコーンの通り名。そういえばレプラコーンは自らレプラコーンと名乗っていて、周りからもレプラコーンと呼ばれていて、あまりマッド・スウィーニーとは呼ばれていない気がする。

シャドウもウェンズデイも登場せず、ローラとレプラコーンとサリムの3人が登場。この回で語られるのはレプラコーンの物語で、ドラマの冒頭で語られる様々な神の渡米エピソードがまるまる1話分続く感じ。

サリム、ローラと旅を続けるレプラコーンが自分の昔話を語る形で1721年のエピソードが語られます。

これはエシー・マクガワンというイギリスの女性が主人公の挿話で、アメリカに流刑になったエシーの生涯をまるまる描いたダイジェスト版の伝記のような話。この話自体は、周囲の偏見に乗っかる形で悪女になったイギリスの少女が、新天地アメリカでやがて平穏な日々を手に入れるというもので、エシーの毒気の抜けていく様子もいいし、なかなかいいダイアログがたくさんあって面白く見られる。

ややこしいのはエシーを演じるのはローラ役の人ってこと。

ちょっとローラとエシーをダブらせているんですが、この挿話自体はローラとは全く関係ない話(のはず)なので、あまり深く考えない方がいい。しかし、挿話の中でレプラコーンも登場するので、ひょっとすると混乱する人もいるかもしれない。

たんに、レプラコーンがかつて関わったエシーという人についての昔話、ということですね。

レプラコーンは原作にくらべて出番が増えていて、キャラの魅力も増しているので、かれが登場するこの回も楽しくみられると思います。

本筋はほとんど進展しませんが、ローラとレプラコーンはサリムにジンの居場所を教え、サリムを解放します。ジンがいるのはウィスコンシン州のハウスオンザロック。

ウィスコンシンの神様フェスタで何をするのかというと、戦争の準備。これこそウェンズデイが計画している、新時代の神との対決の準備なのですね。

レプラコーンはかつても戦争に参加したことがあり、その時は自分の死を予見してしまい土壇場で逃げだした。そのこともあり、今回はきっちり参加するつもりらしいです。

ただ、実際のウィスコンシンの様子はまだ見えてこないので、具体的にどんな準備をしているのか、まったくわかりません。これまでにウェンズデイが勧誘してきた神々がきちんとその場に向かっているのかも不明。

第7話をレプラコーンの挿話で消費してしまった今、次回の最終話で話が決着するとは到底思えません。

第2シーズンはもう決定しているので、第8話はこれまでの話をどうまとめて、どうつなげるのかに注目したい。

ちなみにいつも神々の物語を書き記している眼鏡をかけた黒人は、アヌビスが経営する葬儀場で一緒に働いている人でした。

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