「ドクター・スリープ」映画版。これはまぎれもなく映画版「シャイニング」の続編ですね。

「ドクター・スリープ」映画版のトレーラーが公開されました。

原作はそれほどでもないかな、という感想でわりと批判的なことも書いてしまいましたが、トレーラーを見て映画版は素直に見たいと思いました。

あらすじやおおきな流れは原作どおりでそんなに違わないと思うんだけど、トレーラーを見ればおおきな違いが存在するのが一目瞭然。

それはつまり、映画「ドクター・スリープ」は映画版「シャイニング」の続編である、ということ。

当然といえば当然なのですが、これは非常に重要な点になるかと思います。というのも、ご存知のように前作のシャイニングではキングの原作とキューブリックの映画版では結構な違いがあり、キングは映画版を評価していません。しかし映画のシャイニングが駄作かというとそんなことはなく、キューブリックの演出や撮影手法が冴え渡るホラー映画の傑作として位置づけられています。

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映画「シャイニング」の場面が何度か出てきます

で、映画「ドクター・スリープ」はキューブリックの映画版を土台にして映像を構築しているのですね。つまりオーバールックホテルでの過去の映像なんかが盛り込まれていて、少なくともトレーラーでは「シャイニング」のファンに強烈にアピールする内容になっています。おとなになったダニーがオーバールックホテルに戻りジャックが斧で破った扉を覗く場面なんかがあって、「レディ・プレイヤー1」みたいにシャイニングファンを楽しませてくれそうです。

これによって、原作のファンだけでなく原作を知らない、映画版シャイニングのファンにとっても必見の作品になりました。原作ではオーバールックホテルはどかーんと大爆発してしまうので、ダニーがオーバールックホテルを再訪するような展開はありえません。

ちなみにキングは映画版をめぐってのキューブリックとの確執なんかは別に気にしてないみたいで、ツィッターで映画版を褒めてました。

それから過去の映像、ダニーが三輪車でホテルをぐるぐる走り回ったり、双子の少女が現れたりするシーンが見えましたが、こういうシーンのほとんどが「シャイニング」の流用じゃなくて、新しく撮り直してるそうです。唯一シャイニングの映像を使ったのが、エレベーターから血の海が溢れだすシーンだそうで、それ以外はすべて新たに撮影したらしい。色味やカメラワークなんかはちょっと違う点もあるみたいだけど、言われないと気づきません。再現度は相当なものです。そのへんを比べるのも楽しいかも。

まとめ

というわけで、私の目にはこの映画は「ドクター・スリープ」の映画化である以上に「シャイニング」の続編であるということを全面に打ち出したトレイラーに見えました。興行的にもそっちのほうがいいんじゃないかと思います。

あと見た感じ、終末医療を行うホスピスが舞台で感動的な場面もありそう。精神ヴァンパイアとの戦いと並行して、ダニーの人としての立ち直りもしっかり描いてくれるといいんだけど。

なおダニーを演じるのはなんとユアン・マクレガーだったんですね。なかなか似合ってます。

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