映画「ビッグ・ドライバー」の感想

「ビッグ・ドライバー」、スティーブン・キング原作だそうです。劇場公開されておらず、テレビ映画みたいです。クオリティも、まあそんなものかな、といった感じ。

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主人公の復讐譚なんだけど、主人公の小説家らしさがよく出ているのが特徴かな。

ミス・マープルみたいな「おばあちゃん探偵」シリーズで人気の女流作家が主人公。彼女は地方の講演会に出かけた帰りに暴漢に襲われ、レイプされ半殺しの目に遭う。何とか逃げ延びた主人公は、復讐の計画を練る。と言う話。

主人公が警察とかに相談しない、できない理由が一応説明されている。それで主人公は独力で犯人をぶち殺す計画を立てるんだけれど、面白いのは主人公をサポートするのが自分の小説の登場人物、架空の存在である「おばあちゃん探偵」であるところ。ことある事に主人公のそばに現われ、慰めたりアドバイスしてくれたりする。

それともう一人、主人公がプリウスに取り付けているカーナビ。主人公は孤独を慰めるためか、カーナビに対して本当の人間に接するように接している。カーナビも本来の役目を超えて、主人公を気遣い、サポートしてくれる。もちろん主人公の脳内会話に過ぎないんだけど、最初はなんか高度なAIでもついてるのかと思った。

この辺、主人公が自分の想像/妄想を味方に付けるという趣向。同じような趣向を取り入れた者はほかにもいろいろ見かけたような気がしますが、まあこのあたりがキングらしく、この映画の一番のポイントではないでしょうか。

展開自体はすごくストレート。

肝心の復讐劇についてはほぼ予定調和というか、被害に至るまでの全容や犯人もわりかしあっさり判明し、とくにひねりもなく淡々と進んでいきます。主人公が誤射してしまった人も犯人の共犯者だった、というのは少し都合がよすぎるでしょうか。

そんなわけで、物語の展開自体はものすごく素直なものなので、どこかもう一つキモになるシーンが欲しいところです。それが、主人公が殺人を決意したさいにおばあちゃん探偵に言われる、一度罪を犯してしまったらなんたらかんたら・・・という戒め?の言葉かなと思って、復讐完了後の主人公の内面とかに焦点があたるのかな、と思っていたら、そうでもなくあっさり終わってしまいました。

「悪魔のいけにえ」なんかと同じで、アメリカの田舎はこわいなあと思いました。

短いし、そんなにつまらなくはないので、暇つぶしに見る分にはいいと思います。

  • ビッグ・ドライバー
  • (Big Driver)
  • 監督: ミカエル・サロモン
  • 2014年
  • 上映時間 87分