プリズン・ブレイク シーズン2の感想。

脱獄自体はシーズン1で完了してるけど、思いっきり途中で終わってる感じだったのでシーズン2はどんなふうになるのか興味津々だった。

シーズン1のラスト、飛行機でメキシコに高飛びしてるはずが飛行機に乗れなくて森の中をダッシュで逃げ惑うという全然おわってない終わり方だったし、薬を大量に飲んで救急搬送されたサラとか、その後も気になる感じではあった。

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脱獄終わったのにまだ続けられるの?

しかしこのドラマは脱獄というネタが面白かったし、そのために主人公があれこれ手配してたのが面白かったので、シーズン2はそういう面白みがなくなってしまうのではって心配だった。

あとタトゥー。全身にタトゥーっていうのがインパクトあったけど、これはフォックスリバー刑務所からの脱出のためのもので、脱獄しちゃったシーズン2以降はタトゥー無意味になるよね?このタトゥーは物語の推進装置の役目も果たしていて、良くも悪くも都合よく利用できてたと思うんだけど、それもなくなってしまう。

だいたい脱獄しちゃったらプリズン・ブレイクっていうタイトルと関係ない話になりそうだけど、そのへんもどうなんだろう。主人公vs組織の追いかけっこで、刑務所関係ない話になるのかしら。

とか思いながら見始めた。

結論から言うと、とても面白いシーズンでした。

たしかに脱獄は関係ない。タトゥーもほぼ無意味。組織ってのも、結局なんだかよくわからんまま風呂敷が広がっていって収集つかなくなりそうな予感。

それでも追いつ追われつの展開が面白い、いいドラマだったと思います。前回みたいに、脱獄という大きな目標がない状況で、いったいどういう展開になるのか。ばらばらになった脱獄犯たちがどう絡んでいくのか。

自由を求めて500万ドルかっさらって逃げ延びようとする主人公と、それを追うFBIと組織、そして同じく500万ドルを狙う脱獄犯、また独自に賞金を狙う元刑務官のベリックたちが入り乱れて、なかなかの展開になります。

それからサラとか、リンカーンの息子のLJとか、大統領とか、その弟とか。主人公の父とか。

このへんの交錯具合がなかなかおもしろく、飽きずに見られました。ひたすらマリクルースを追いかけるスクレ、密告者への復讐を企てるアブルッチ、ちょっといかれてるヘイワイヤーとか、別行動をとりながらもみな逃亡犯には違いなく、それぞれがFBIに追われるなかでときに合流したりしながら、全体としては組織vs主人公、っていう枠組みで展開していきます。

500万ドル狙いの脱獄犯vsFBIの敏腕捜査官。

まず脱獄犯たち。彼らは脱獄という目的のために協力していただけで、脱獄後はそれぞれ勝手に行動する。しかし、みんなを惹きつけるのはウエストモアランドが隠した500万ドル。なんだかんだで主要メンバーが合流してきます。そして500万ドル発見後どうなるのか。当然、奪い合いが発生。このへんの流れも面白い。もちろんTバックの暗躍も見どころ。

脱獄犯たちを追うのは今回はFBI。指揮するのはウィリアム・フィクナー演じるマホーン捜査官。第二の主人公っていう立ち位置の見せ場の多い役で、主人公に負けず劣らずの天才的ひらめきで主人公の行動を読み、追い詰めていく。でありながら、後ろ暗い過去の記憶から逃れるために薬物中毒になっているというなかなか美味しい役。

さらに組織が関わってくる。組織は組織で主人公たちを狙い、さらにマホーンにも圧力をかけて協力を要請する。組織と主人公の攻防も、物語の大事な要素になります。

そして刑務長のベリックもまた、独自に脱獄犯の追跡を始める。シーズン1で自分が追い出したもと同僚の恨みを買い、失職の憂き目にあい、自殺まで考えたベリックであったが、脱獄犯に賞金がかけられていることを知り俄然やる気に。なんだかんだで元同僚と手を組み、一緒に脱獄犯の追跡を始めるのでした。

ベリックたちのちょっかいもありつつ、マホーンが主人公の宿敵となり、じわじわと逃亡犯たちを追い詰めていきます。そしてマホーン自身も、過去の罪のために組織に付け入られ、その状況から脱しようともがきます。

まとめ

主人公は周到な用意とかなくても、臨機応変にいろいろ考えていける天才なんですね。この辺はちょっと物足りないかな。でも脳筋の野獣お兄ちゃんといいコンビです。

フォックスリバー刑務所からの脱獄というドラマ当初の設定がなくなったので、骨抜きになっている感じはする。あと組織とか、主人公の父とか、都合よく切り抜けられる追跡とか、粗を探そうと思えば色々あると思いますよ。だいたい組織って何?

でもテンポがよく、めんどくさいこと考えずにトラブル発生→トラブル回避の流れを追っていると楽しくみられるドラマでした。脱獄犯たちは好き勝手におのれの目的遂行を目指すんだけど、すべてを追うFBIの視点があるおかげでドラマがまとまっている感じがある。このへんのバランスがよかった。

最後はとんでもない終わり方で、主人公はせっかく脱獄したのに、FBIのマローン、Tバック、そしてベリックともどもパナマの刑務所にぶちこまれるという無茶苦茶な展開になります。パナマって裁判とかないの?それとも端折ってるのかな。

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