「ハンナ ~殺人兵器になった少女~」シーズン2の感想。主人公役のエスメ・クリード=マイルズはサマンサ・モートンの娘。

amazonプライム・ビデオオリジナルの「ハンナ 」。

映画版を原作にしたオリジナルシリーズで、2020年7月にシーズン2が公開されました。その感想。

原作になっている映画版を膨らませたシリーズで、映画のストーリーはほぼシーズン1で全部描かれている。なので、シーズン2からはドラマオリジナル展開になります。だいたい「ボーン」シリーズみたいな感じで楽しめます。

スポンサーリンク

秘密組織内の様子がなかなかおもしろい。

シーズン1の最後で一緒に脱出したクララと一緒に森の中で逃亡生活を送っているハンナですが、いろいろあってクララが組織に見つかって連れ戻されてしまう。ハンナは脱走を手助けしてくれたメリッサの力を借りてクララを救い出そうとするわけですが、クララは組織に籠絡されハンナを拒む。結局はハンナも捕まり、クララとともに組織の訓練生にされてしまう。

という感じで、組織vsハンナの一進一退の戦いが展開されるわけですが、いったり来たりしつつも徐々に物語が進行していって面白いドラマでした。

主な舞台はイギリスの秘密訓練施設で、そこでの訓練生たちの様子が面白かった。

ここでは30人くらいの女子がスパイになる訓練を受けている。

スパイ訓練の時間以外はふつうの女学生と同じように振る舞っているんだけど、彼女らにはそれぞれ偽造された人物像が用意されている。訓練終了後はその作り上げられた偽の人物になりすまし、各地で暗殺任務を遂行することが求められる。

少女たちに植え付けられる偽の人格。

その偽の人物像が手が込んでて、名前、生年月日、生誕地、親兄弟はもちろん、幼少期の出来事や趣味や彼氏まで入念に設定されている。もちろんパスポートとかのIDも完備。

訓練生たちは赤ちゃんの頃から施設で育てられて、今までは番号で管理されてた純粋培養の兵隊たちで、かれらが初めて母や家族に接し、どう受け入れていくのかっていうのがなかなか興味深い。

彼女たちはスマホのチャットアプリで「ママ」とコンタクトをとるんだけど、ママはもちろん組織の人間で、そのために新たにテリという女性が参加する。訓練生たちのプロフィールを考えているのもこの人で、すべての訓練生のママ役として全員とチャットしてるんだけどなかなか大変そうな仕事です。

この「ママ」とのチャットを通じて訓練生と信頼関係を育み、組織に忠実な兵隊に仕上げるという目的もあるんですが、偽の母親でありながらいつしか本物の肉親かのように思い込んでいく訓練生。自分たちが偽りの人生を生きるというフィクションを訓練生たちがどこまで認識しているのか、そのあたりがなかなか興味深いところでした。

クララとハンナは、自分たちに本当の両親がいたことを知っています。さらに一度脱走した身のクララ、再び訓練生として洗脳されていくのかどうか。ハンナも組織に捕まり、訓練生としてミアという少女の役を与えられますが、ハンナも組織に染まってしまうのか。そのあたりもなかなかおもしろいところでした。

偽りの人生がいつのまにか本当になっていく、虚実のあわいみたいなところをもうちょっと見たかった気もしますが、全8話でそれほど長くないのでテンぽよくどんどん進行していきます。

その後は裏切ったり裏切られたり、舞台もバルセロナへと広がってアクションありのスパイドラマが展開されていきます。

ジェンダー的ななにか

あとは、訓練生が全員女子だったり、彼女らの部屋にはられたポスターとかスローガンみたいなのが男女平等的なものだったり、後々の暗殺対象が同性愛者の女性ジャーナリストだったり、訓練生の一人も同性愛者っぽかったり、そういう点もなにか意図して作られたドラマかなーと思いましたがよくわかりませんでした。

キャストについて。

ハンナ役の女優はハンナっぽさが十分に発揮されててよかったと思います。

映画版のハンナを演じたシアーシャ・ローナンは、無垢な感じの外見とその幼さで完全に外界を知らないロボット的殺人兵器的少女って感じでした。

今回のハンナ役はエスメ・クリード=マイルズという女優で、何も知らない殺人兵器というよりは自分がコマとして使われていることに多少自覚的で、それに対するやるせなさをちらっと感じさせるような演技で、シアーシャ・ローナンとはまた違った感じでよく似合っていました。アクションもきちんとこなしてます。撮影前に1日6時間格闘技の訓練受けてたそうで、その成果はあったみたい。

でこのエスメ・クリード=マイルズ、サマンサ・モートンの娘だったんですね。そう言われてみれば似てるわ。サマンサ・モートンは2020年現在はウォーキング・デッドのアルファ役で知られているけど、最初に見たのは「マイノリティ・リポート」のプレコグ役でした。

親父はチャーリー・クリード=マイルズていう俳優で、「フィフス・エレメント」とかに出てるみたいだけど覚えてない。

そのほか、ハンナ役含め訓練生の主要キャストは良かったと思います。わりとアップが多い撮り方で、どのキャストも微妙な表情で気分とか状況をよく現してくれる。

もうひとりの主要キャスト、メリッサ役のミレイユ・イーノス。ちょっとしたボタンの掛け違いでハンナに不信感を抱かれたり痛い目にあったり、大変です。

まとめの感想

せっかく潜入工作員を使ってるのに、最終的に組織のボスが自ら出向くのはどうなんだろうっていうのは気になったけどそれについてはまあ納得しました。ただせっかく潜入工作員を使ってるミッションなのにちょっと組織の動員が多すぎる気はしました。

それはともかく、全体的にはとてもおもしろいドラマでした。

シーズン3で完結という構想らしいので、ぜひきっちりカタをつけてもらいたいものです。

人間の条件 (ちくま学芸文庫)
筑摩書房
¥1,650(2020/07/24 00:03時点)
全然関係ないけどハンナつながりでハンナ・アーレントの代表作。
タイトルとURLをコピーしました