アクティブファンドでも好成績を残せるのか。ジェイリバイブについて調べてみた。ひふみ投信とはだいぶ違いますね。

2017年は世界的な株高で、日本の株価も随分上がった。2018年は2月時点でちょっと下がっているけど、まだまだ強気な見方が大勢。こういう状況だとアクティブファンドの好成績が強調されたり毎月分配型も悪くない、なんて話が俄然勢いを増してくる。

人間は目先のことに意識を奪われがちなので、いまの状況をみてついつい心がゆらいでくるのは仕方がない。そういうときのために、「ウォール街のランダム・ウォーカー」「敗者のゲーム」などの本をよんで理論武装し、長期的な視野の必要性を忘れないようにしているんです。

アクティブファンドのほとんどはインデックスに負ける。それは過去の統計で明らかなので、わたしは今がどんなに景気良くても、インデックスファンド中心に投資信託を買ってる。(セゾン投信のは厳密にはインデックスファンドじゃないけど。)

ただ、ちょっとした実験というか遊びで買っているのが「SBI中小型割安成長株ファンドジェイリバイブ<DC年金>」。これのパフォーマンスはすごくよくて、ひふみ投信を越えている。

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ジェイリバイブについて調べてみた。

なんか成績いいらしくて、確定拠出年金で選べるなかに入ってたから買ったんだけど、詳しく調べてみたくなったので調べてみました。

調べたと行っても、このサイトこのサイトを読んだだけなんだけど。それだけでも、このファンドがどういう特徴を持っているのかよくわかりました。で、ほかの非常に評判のいい「ひふみ投信」とくらべてみるとその特徴がよりはっきりしてくるような気がします。

まず、この投資信託を運営しているのはSBIだけど、運営に関する助言を出しているのがエンジェルジャパン・アセットマネジメント株式会社という投資顧問会社。ま、実質的にここが手がけているファンドといってもいいかもしれない。そして、エンジェルジャパン・アセットマネジメント株式会社が投資対象を選定する方法は、主に投資対象となる会社経営者との直接面談。

要は、まっとうな手法による投資顧問のようです。

面談は非常にマメ、かつ計画的で、多くの経営者と、チーム全員で面談し、面談の際には5年先までの収益予想シートを用意してるという。面談の頻度は毎日4、5社、同一の会社に対してはだいたい3ヶ月に1度の面接だというので、けっこう頻繁だと思う。

つまり、念入りな面接による会社調査という、極めてまっとうな手法による投資顧問ということですね。ここはひふみ投信も同じだったと思います。インサイダーはない、といっていますが(当たり前だけど)、徹底的な調査は会社の将来予想の的中率を高めてくれるはずでしょうね。

投資先の選定方法は、IPO直後の会社も含め主に中小型株で、実力の割に過小評価されている割安株を狙うことだそうです。

小型株はアナリストによる分析がされていないものが多いので、丹念に見るとまだまだひろいものがあると。そして相場全体の流れをつかむのは至難の技だけど、一つ一つの会社の将来性は、丹念な調査によってまだしも分析可能であると。なかなか宣伝がうまいというか、優等生的な答えですが、実績がともなっているので納得せざるを得ません。

天才的運用者の力なのか、それともシステマティックな運用なのか。

実際、これまでのところ非常に好調な成績を収めています。しかしそれは、いま手がけている人が超優秀だからであって、その人が引退したらだめになってしまうのでは。

だれもが考えるその問いへの答えもちゃんと用意してあります。社長は宇佐美さんという方ですが、面談は4人のチームで行っている点を強調し、最近は社長以外の3人に任せることも多いのだといっている。これもまた優等生的な答えですし、実績がともなっているので納得せざるを得ません。

ひふみ投信、さわかみファンドとか有名な独立系ファンドは、代表の印象がかなり強い。代表の人がやめちゃったらどうなるの?というのは誰もが心配する点で、実力がものを言うアクティブファンドではその成績がファンドの中の個人ではなく、仕組みによるものだといかに納得させるかが重要です。

ひふみ投信と大きく異なる運用方針。

次に、具体的な投資方針について。

中小型株中心ということで、当然ファンドの規模の問題が出てくる。その点をどう考えるのか。それについては、

  • 投資するのはファンド全体で50社程度
  • 残高が増えすぎた場合には販売を停止
  • 個別の株については、会社の時価総額5%を越えないようにしている

と。そうすることで、株式流動性に影響をあたえることなく投資活動を行えるのだそうです。ここがひふみ投信とはまったく違う点ですね。ひふみ投信はむしろ5%以上保有することで他の投資家を引き込み、実際それによって株価が上がることがあるという状況になっているようです。さらに、運用残高が大きくなってからは外国株式にも投資している。

あくまでも日本国内の中小型株中心のジェイリバイブとはこの点がもっとも異なるようです。

ジェイリバイブ vs ひふみ vs インデックスファンド

はたして日本の中小型株オンリーで運用するジェイリバイブが、この先も好成績を維持できるのか。

それとも、運用規模がどんどん大きくなっているひふみ投信が、外国株にも手を出すことでさらに成長し続けるのか。(外国株って、会社面談とか難しいだろうから投資判断も難しそうだけどね)

それともどちらのアクティブファンドも、結局インデックスファンドに負けてしまうのか。

あと5年か10年くらい、のんきに眺めてみたいと思います。個人的な意見では、最悪のシナリオを経て日本が危機を迎えるとしても、それにはあと30年は猶予があると思うので、それまではアクティブファンドが優位に立つ可能性もあるかな。

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