「JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則」の紹介。

新NISAにあわせて、投資関係の本を読んだので感想を書きます。

「JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則」という本で、過去100年くらいの株価などを統計的に分析してどのように投資するのが最適なのかを教えてくれる本です。新幹線で移動する機会があったので、乗ってる間に読もうと思って買いました。

実際は乗っている時間の半分くらいはビール飲んで寝てましたが、読みやすいのですぐ読めると思います。

要点は簡潔にまとめてあるので、まとめだけよんでもいいかもしれません。何しろ、最も肝心なことは本のタイトルで一行で完結しています:とにかく買い続けること。

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二部構成、二部に主眼がある

二部構成になっていて、最初はお金を貯めることにまつわるあれこれ。アメリカの本なので日本とは若干ずれるところもあるかもしれません。あとお金のため方とかは、副業しろとか、Youtubeでチャンネルを開けとか、よくある自己啓発本チックな香りがして、それができれば苦労はしないぜって感じにもなります。

第一部の要点、投資で得られる利益と貯蓄できる金額を比べて、貯蓄額のほうが多いようなら仕事に専念して貯蓄を優先すること。

これ、ちょっと補足すると、貯蓄した分を投資するのが前提です。そうしないと永遠に貯蓄>投資収益だから。

例えば投資用資金を毎月5万円貯められるすると、年間で60万円。これを上回る投資利益を得るには、年率7%のリターンを想定した場合900万円くらいの投資額が必要になります。0からのスタートでずっと年間60万だとすると、最初の15年はひたすらお金をためてそれを投資しなさいってことになります。

投資額や想定リターンによってかわりますが、しばらくは投資先とか投資配分とかコマゴマしたことを考えるより、投資用資金を貯めることに専念しましょうということです。

で、投資の仕方としては、900万円貯まってから一気に投資するより、毎月積み立てていったほうがいいようです。

そのへんの最も効果的な投資法について書かれているのが第2部。多くの人にとってこっちのほうがより興味深い箇所だと思います。

興味深く読める第二部。

個人的に改めて納得したのは、投資はすぐに始めること、個別株投資はするなってこと。そして投資をある程度の長期間続けろってこと。どれも過去に聞いたことですが、本書では過去100年の株価や投資結果を分析してそれが(過去100年くらいの間では)正しいことを図解してくれます。

まず、投資は早く始めろって点。例えば一括で投資できるまとまった資金があるなら、タイミングを待たずに一括投資するのがもっとも効果的。まとまった資金がないなら、できるタイミングでその都度投資していくのが効果的。これもタイミングを待つ必要はなく、毎月の積立みたいな形が理想的。つまりドルコスト平均法になります。

一括投資vs分割投資、過去の数値に当てはめてみるとほとんどの期間で一括投資のほうが成績がいい。これをしっかりグラフで見せてくれるのが面白いです。一括投資はなんとなく怖い気もしますが、ある程度の期間をとるとほとんどの場合で分割投資より一括投資が勝っています。

あと面白いのは、S&P500だったかを対象に、40年間毎月同じ額を投資した場合と、最も価額が下がった底値のみで投資した場合の比較。後者のほうが明らかに有利に思えますが、結果は意外なことに毎月投資したほうがいい成績なのでした。

これはなんだかんだいいつつ米国株が過去40年基本的には成長し続けていたからで、押し目買いだとタイミングを待っている間に株価の上昇チャンスを逃してしまうことになるからです。

しかも、これは完璧に下落したタイミングのみでの買い入れという最高の条件にしてもそうなるので、現実にはそんなことは不可能なので押し目買いの成績はさらに悪くなることでしょう。現実を想定して、最高の下落時から2ヶ月ずれた時点で押し目買いをした場合で計算すると、97%の確率でドルコスト平均法を下回るそうです。

もちろん大暴落が起きた前後など、期間を限定すれば押し目買いのほうが成績はいいですが、長期の投資になるほど押し目買いの成績は劣るようになる。だから、長期投資が有効ってことです。

一括投資はリスクもありますが、大体の場合はよい成績になるようです。

投資先の選定

投資対象をどうするかについては、基本的に株式が最良であろう、ということです。

ただし下落幅が多いのをリスクに感じるようなら、一部を債権にも投資するといいでしょう。

なお債権に振り分けた場合、株式のみに投資した場合よりも成績は劣ります。

リスクヘッジとして債権を持つなら、その分をキャッシュで保持していたほうがいいのでは、と思うようになっていましたが、安心という意味では効果があるのかもしれません。

たとえば株式と債券の組み合わせでは、米国株60%米国債40%で一括投資をすると、米国株100%の分割投資よりも同程度のリスクでリターンはやや勝るということです。

個別株は買うな

最後に、個別株は買うな。

これはわかりやすいですね。わたしの場合、実際にいたずら半分で買ってみた株が今のところなんと10%を超える含み益を叩き出しています。しかしこれは完全な運です。それが継続できるとは到底思えないです。その含み益も売却しなければ確定しないし、確定したらまた新たな銘柄を購入してハイリターンを狙わなければならない。つねに当て続けるのは無理。

配当狙いにしても、利回り5%なんて会社めったにないし、配当でても株価が下がるかもしれないし。

決算やらいろんな分析やらを読み込んでいけば好成績を維持していけるのでしょうか。それにしても、売り買いのタイミングとか、面倒。

なので、年率5%とかのリターンが見込める投資信託を買って放置してたほうが他のことに集中できるので、毎日株価とにらめっこするようなストレスフルなことはよしましょうね、っていうことでした。

数年間で資金を倍増させたいとか、よほどのことがない限り、個別株に手を出さないほうがいいですね。

まとめ

もっとも大事な投資方針という点でみると:

すぐに投資しろ、下落は気にしないでバイ・アンド・ホールドでなるべく長期間投資しろ、投資先は株式のインデックスファンドにして、下落が心配なら債権をいれてもいい。

投資も宝くじと同じで、買わないと当たらない。なのでとりあえず市場に参加しよう。宝くじみたいなギャンブルと違ってゼロになることはまずない。下落はあるが、それは市場参加料と思って甘受する。長い目で見ればいずれ株価は上がっていく。

ということでした。

ほかにも心構えやいろんなことが書いてあるので、ためになると思います。

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