ピーター・ストラウブ死去。

ちょっと早くない?まだ79歳なのに…。

しかし、意外と悲しみや喪失感はなかった。

2010年の”dark matter”を最後に長編はもう10年以上書いていないし、その後は”dark matter”に関連した中編一つと、別の中編が一つ出ているだけ。

キングと共同でタリスマンの続編を執筆する計画があるという噂があったようだが、ストラウブ自身がそれはないと否定している。まあ、もし続編があるとしたらそのうちキング単独で書き勧めるだろう。

ニューヨーク・タイムズとワシントン・ポストの訃報があったので読んでみる。

死因は坐骨骨折に伴う合併症。

ニューヨーク・タイムズの記事で紹介されている内容は、30年くらい前のままでまったく変わっていない。1960年代~1970年代、ジュリア、ゴースト・ストーリーあたりの、新時代のホラーというジャンルを形作ったころの活躍と、簡単な経歴と、キングの称賛の言葉が紹介されている。

もうひとつのワシントン・ポストのほうがやや詳しい。キングとの共作について触れたストラウブ自身の言葉を紹介してるし、ブルーローズ三部作やダークマターという作品名も出てくる。さらに、ストラウブがソープオペラの大ファンで、60歳のときに奥さんのはからいで「ワン・ライフ・トゥ・リブ」というドラマの撮影現場を見学し、盲目の私立探偵Peter Braustとして数回カメオ出演もしているってのは初めて知った。また同記事にあるニール・ゲイマンのツイッターへのリンクによると、ストラウブがヨガをやっててミルウォーキーのMilwaukee WI men’s room(なんのこと?)でカラスのポーズを披露したとか。

その他追悼している人のインスタとかを見ても、ゴースト・ストーリー、タリスマン、ブラックハウス、ジュリアの館に触れているくらい。

個人的にはゴースト・ストーリー以降のブルーローズ三部作が至高で、”Lost Boy、Lost Girl”、”in the dark room”といった路線もなかなか良かったと思う。

ティム・アンダーヒル、トム・パスモアといった人物たちの虚実入り乱れる物語たちがもう見られないのは残念だけど、まあ仕方がないですね。ご冥福をお祈りします。

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