映画の評価は、映画を見るときの環境に左右されるのか。例えば画面の大きさとか、音響とか、周囲の雑音とか。
なんかの実験ではほとんど左右されないということだった。
ということは、飛行機の中で見た映画がつまらなくても、それは飛行機のせいじゃないということになる。
「ハンガー・ゲーム」三部作を最終章以外見たんだけど、大ヒットしてるわりにはそんなに面白いとも思わなかった。全部飛行機の中で見たのでそのせいもあるのかも…と思ったんだけど。
飛行機の映画で唯一決定的におかしいのは、吹き替え。これ、通常の公開時とは違う場合があるのかな。時々、あまりうまくない人が声を当てていることがあるみたい。「ハンガー・ゲーム」第一章を見たときはそうだった。
そのせいで、最初低予算の自主制作映画かなにかだと思ってしまった。ハンガー・ゲームについてなにもしらなかったわたしは、B級の割には結構お金かかってるな、くらいの印象。ドナルド・サザーランドとかウディ・ハレルソンが出てたりするので、やっぱりこれは結構お金かかってる映画なのかなと思い始めた。実はビジュアルとか登場人物たちの衣装にも凝っているようだったけど、でもそれも小さい画面ではよくわからず。なんかチープな雰囲気は拭えなかった。
内容は基本的に「バトル・ロワイアル」と同じなんだけど、舞台背景をもっと詰めて、国家体制の転換までを描いた話だったんですね。それを知らなかったので、結末が生ぬるいバトル・ロワイアルにしか見えなかった。最後、(見せかけの)カップルの男女が生き残り、二人が殺し合う展開かと思ったら、ふたりは殺しあいなんてやめていっそ心中しようと決心する。すると司会者が、可哀想だから今回はふたりとも勝者にしますって、そんな適当でいいのかなと思った記憶がある。
ゲームが生まれた背景となる国家体制を描いているのも、逆に疑問が増すだけだった。そもそも、こんなゲームで体制が維持されるもんなのか相当謎だ。たしか話が進むに連れて、最初のゲームもある程度仕組まれたものだったことがわかってきたと思うんだけど、そもそもこの国の設定自体がボロが多すぎる気がする。
最初は声の違和感に引きずられて素人くさい映画のように思えたけど、あらためて振り返ってもやっぱりパッとしない映画に思えます。原作が大ヒットしてるらしいけど、大多数の日本人からするとバトル・ロワイアルのパクリとしか思えないのでは。
ジェニファー・ローレンスは確かに悪くない。でも、他の映画でのほうがいいような気がする。
その印象を払拭するためには国家転覆を企てる第二章第三章をみる必要がありますが、正直それも見ていて途中うとうとしちゃう、あんまり印象に残らないものだった…。
最終章はまだ見てないので、今度みて、一応最後まで見届けようとは思います。