FPSゲーム「Doom」の感想。爽快なSFアクションゲームの傑作。

過去最大の台風、北海道の地震と恐ろしい自然災害にさいなまれる中、いまさらですが「DOOM」のナイトメアモードをクリアしました。続編が出る前にクリアできてよかった。

「Doom」は自然災害ではなく、地獄の扉が開いて火星基地に化物が押し寄せる話。近年のFPSアクションゲームの中では出色の出来栄えだったと思う。

FPSというと、他にHALOとかコールオブデューティーが有名だけど、Doomはコールオブデューティーの低迷ぶりを尻目にアクションに振り切り、大胆かつバランスの良い傑作になったという感じです。

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ゲームの姿勢を表明する最高のイントロシーン

アクションに徹する、という姿勢をイントロで打ち出しているのがいい。そういえばこのDoom、一旦ある程度まで作っていたやつがどうもイマイチな出来だったので全部スクラップにして、一から作り直したらしい。そのボツバージョンのムービーを見ると、どこかの基地だか街を舞台にして何人かの人々が協力して悪魔と対峙する、といった雰囲気で、なんとなく同じidが作ったRageを思わせるものになっている。で、勝手な印象だけどそのまま作っていたらRageと同じように中途半端にオープンフィールドRPGっぽいどっちつかずのゲームになっていたような気がする。

実際にリリースされたDoomのイントロは、ボツバージョンへの決別も意味しているように思えてならない。デーモンに破壊された火星の基地で目覚めた主人公のもとに、コンソールからハイデン博士が呼びかける。博士は基地の責任者で、主人公と協力して事態を打開しようとするんだけど、主人公はそれを無視してコンソールをどっかに投げ飛ばす。

その後、火星基地に向かうエレベーター内で再度博士からの呼びかけ。主人公はそれを聞きながら拳を固め、うるさい!とばかりにコンソールを叩き潰す。と同時に素敵な音楽にあわせてDoomのタイトル。シンプルで盛り上がるし、ごちゃごちゃうるさいストーリーとかどうでもいい、とにかく敵をぶっ殺せばいいゲームなんだよ、と宣言している名オープニングだと思います。

大作だけあって、大雑把なだけじゃなく細かいところも作り込まれてる

そして、ただ脳筋なだけじゃない。主人公がコンソールを叩き潰す前に博士は人類のさらなる発展のために…とか抜かしてるんだけど、主人公の眼の前には無残な死体が転がっている。職員全滅するような実験をして、なにが人類の発展なんだ?主人公の怒りはそういう矛盾に対しても向けられているわけです。

それから、これはゲームの終盤の出来事だけど、先に進むために冷却装置のコアをシャットダウンする場面がある。ただしそれをすると、これまで主人公をサポートしてくれた人工知能VEGAが消去されてしまう。VEGAは納得ずみなんだけど、主人公はシャットダウンの直前に一瞬ためらい、VEGAのバックアップをとる。

こういう細かいところで、セリフもなにもなく、ひたすらデーモンを狩るだけの存在として描写される主人公なのに不思議とキャラが立っているように感じるし、魅力的に見えてくる。

リアリティより楽しさ優先

SFシューターとして、アクションの爽快感を優先して変にリアリティにこだわっていないのもいい。コールオブデューティーシリーズがマンネリ化していって、現実世界を舞台にしながらもなんとか新味を出そうとして近未来に進んだりロボット兵やドローンを出したり宇宙戦を始めたり、仮想空間でゾンビを出したり四苦八苦しているのを尻目に、Doomは火星でデーモンと戦うのだからそもそもの立脚点が違っている。でも、Doomの姿勢は徹底している。

まず、武器は同時に全種類を持てる。ショットガンやらピストルだけじゃなくロケットランチャーやチェーンガンもあるので、普通はもてるはずないんだけど、そういう細かいことは気にしていない。たくさんの武器を瞬時に使い分けられるほうが楽しいからそうなっているという、ただそれだけだと思う。さらに武器にはリロードがない。ショットガンとか、リロードのモーションが入る武器もあるけれど、他のFPSのようなリロードという動作はない。マガジンという概念もなく、玉が100発あれば全弾装填されていて途切れなく撃ち尽くせる。それからもう一ついいと思ったのは、なんと手榴弾に個数の概念がなく投げ放題ということ。そのかわり時間によって回復するシステムなので、同時に投げられるのは多くても2つ。その後は一定時間がたつまでは使えない。これはとても画期的だと思いました。

それに、二段ジャンプができる。物理法則を軽々と無視する二段ジャンプ。移動速度が速いこともあって、ただぴょんぴょん移動してるだけでも楽しい。アクションゲームとしての爽快感が移動のバランスであるていど保証されてるように思います。

けっこう作り込まれた設定

ストーリーは単純なんだけど、オリビア・ピアスを追いかけて地獄に行ってしまったり、ハイデン博士とであったり、ステージクリア型のゲームの割には起伏があって単調には感じませんでした。意外な結末にもおどろいた。

それに、ゲームとしてはただモンスターを倒すだけの単純なものなんだけど、ちょっとしたコレクション要素として登場人物やモンスターや舞台となる火星基地施設などについての情報が収集できる。それを見るとけっこう細かく設定が作り込まれている。それなりの情報量の設定を読んでみるのも楽しい。結局主人公が何者なのか、とか、なんでそこにいたのか、とかはよくわからないんだけど。

ゲームバランスはいい。

バランスもいい。まずマップの作り込み。これは前作Doom3のときにも感じたけど、火星基地のステージとしての設計はそうとう手間がかかってるんじゃないかな、という感じがします。程よくこんがらがっていて、程よく広い。

戦闘を、エンカウント式の箇所がちょっと多いかな、という気はする。ある地点まで行くと出口が塞がれ、敵が沢山出現するというパターン。でもバランスはいいと思います。

それから武器。ゲームだと、ある武器が強すぎてそれしか使えないというゲームがたまにあります。シューティングゲームとかでもそう。Doomは違います。Doomも、スーパーショットガンが強すぎてそればかり使っていました。しかし、Doomは他の武器も強いのです。全部の武器が強いので、どれを使ってもいい。足し算でバランスをとっている感じ。

そのかわり各武器の装弾数が絶妙で、同じものを使い続けると必ず不足して武器を切り替える必要がある。それから、やっぱり敵ごとに相性のいい武器があるんで、場面に応じて切り替えたほうが有利なことも多い。

最初からもってるピストルは弱いけど、あとはどれを使っても強いというこのバランス。いいと思いました。個人的にはスーパーショットガンとレーザービームみたいな武器が最強だと思いました。

成長要素が楽しい

アクションゲームなんだけど、ちょっとした成長要素が入っているのもいい。ポイントを稼いで武器を強化したり、スーツを強化して体力の上限を増やしたり。序盤は苦戦しても徐々に互角に戦えるようになっていく。それからルーンという特殊能力を最大3つまで装備できる。これもいろんな能力があるなかからプレイスタイルに合わせて好みのものを選べ、かなりの効果があるので強さを実感できる。

いろんなステージが進むにつれてだんだん成長していくんだけど、すべてを100%強化するにはステージに隠されたシークレットをこまめに探索する必要がある。それも、シークレット探しのうまいモチベーションとして働いていると思う。

ナイトメアモードも頑張ればクリアできる

スピード感のあるアクションゲームで結構難しいんだけど、ナイトメアモードを一応クリアできた。すごく難しく感じるけど、たぶん、がんばればクリアできるバランスに調整してあると思う。

なんでクリアできるかというと、エンカウント式の箇所が多いので、なんども挑戦して敵の配置、出現順序を覚えることで確実にうまくなるのがわかる。で難所をクリアするごとにオートセーブされるので、死んで大幅に戻されることがない。何度も挑戦しやすい。

それから、BFGというちょっとチート気味の武器もある。これは弾丸がやや少なめで、一つの場面では数回しか使えない。なのでこれだけでゴリ押しはできないけど、ほぼあらゆる敵を一撃で仕留められるこいつをうまく使えれば、反射神経だけで対処できない難所もあっさり切り抜けられることがある。

高難易度でのこつは、グローリーキルをむやみに使わないこと。発動時は無敵だけど、その直後にやられてしまうことがよくある。そして高難易度では敵の攻撃力が尋常じゃなく、序盤では一発食らうと瀕死になることも多い。グローリーキルは周りの安全を確かめてから。

それから、これもとくに序盤、インプの火の玉に注意。このゲームの敵は、主人公の移動する先を狙って攻撃を放ってくることがある。玉の速度も速いし、混戦だと後ろや上空から撃たれて気づかないうちにやられることもある。

ピンキーデーモンに注意。ひょっとすると最強?こいつは対処の仕方を間違えるとハマってしまう。正面からの攻撃はほとんど効かない。まずはこちらに向かって突進させて、それを真横に避けること。ついついびびって後ろにさがりながら避けてしまうんだけど、そうすると突進を避けられない。真横に避ける。あとシールドをもった兵士もやっかい。この2体は、めんどうならチェーンソーですぐに倒してしまうのもいいかも知れない。ただ後半はピンキーがたくさん出てくるところもあるので、倒し方はマスターしておく必要があります。

ルーンは敵がアーマーをドロップするやつと、一回だけ復活できるやつと、特殊武器の威力を増やすやつを装備してました。アーマー100以上で弾数無限は、高難易度ではすぐに攻撃を食らってアーマー100という状況があまりなかったので外しました。とにかくアーマードロップがあれば生存確率が増す。それから、グレネードは敵の体力を吸収するやつ?これもとりあえず投げてれば生存確率が増す。下手っぴには最適のルーンだと思いました。

終盤の戦闘ではかなりの難所もあるけど、そこはBFGの使い所を考えて乗り切りましょう。あとはボス戦。こればかりはパターンを覚えるまで死にまくるしかありません。でも、他のアクションゲームのなかにはもっと難しいものもあると思います。極端に難しくはないと思う。

ウルトラナイトメアモードは無理。

ウルトラナイトメアモード。敵の攻撃力とかは、ナイトメアモードと同じだそうです。ただし、ウルトラナイトメアモードは一度死んだら最初からやり直し。本当に最初から。最終面で死んでもステージ1の最初からやり直し。

ナイトメアモードも死にまくってクリアしたわたしはそもそも挑戦する気もありませんが、世の中にはこれをクリアしてるひとがたくさんいるんですね。すごいものです。

まとめ

面白いゲームでした。舞台やストーリーも好きなんだけど、肝心のゲーム自体がまさに往年のDoomの正当進化という感じで最高でした。

ロック主演の映画版のDoomは、Doomらしさに欠けるクソでした。ジョン・カーペンターの「ゴースト・オブ・マーズ」のほうが雰囲気はDoomっぽいかもしれない。また映画化するらしいので、今度は火星基地が血の海と化す本当のDoomにしてほしいと思います。登場人物は主人公以外3人もいれば十分なのではないでしょうか。