アメリカン・ゴッズ 第1話「墓場」の感想。アメリカでかなり評価の高いドラマシリーズ。

お試し期間中にアメリカン・ゴッズをみようと思ってamazonプライム会員になってみた。

このアメリカン・ゴッズ、なかなか面白いドラマになりそうな予感。

全体的な印象。

メインのストーリーは原作の出来事を入れ替えたり脚色したりして変更しているものの、原作に沿っているみたい。とんでもなく変な変更点とかはなさそうで、納得できる仕上がりになっていそう。

さらに、原作でところどころに挿入されている、神々がアメリカにやってくるまでの物語とか、アメリカでの神々の暮らしぶりと言った部分も思っていた以上に全力で映像化されていてびっくり。挿話は時代も場所もいろいろなのでどうなるのか、ナレーションだけで済ませたりするのかと思っていたらばっちり映像化されていた。

映像のクオリティも高い。CGバリバリだけどまあ違和感ない仕上がりだし、安っぽくない。たしか4K対応だったかな?非常にきめ細かくきれい。

そして過激。冒頭からしてバイオレンス全開。ベッドシーンも直接的。裸体が映る場面ではふつうにモザイクがかかっています。もっとも、それが売りといったタイプのドラマではない。最近はケーブル局とかNetflixとかamazonオリジナルとかが多いので規制にとらわれないドラマが増えている気がするので、気兼ねなく作った当然の帰結としてこうなったのでしょうか。こういうのは表現の幅がでていいことだと思いますが、家族みんなで見るのには向かないかも。

それでは第1話の感想。多少ネタバレしています。

あらすじ

主人公シャドウ・ムーンは加重暴行の罪で服役中。3年の刑期を努めて刑務所を出所するその当日、妻が交通事故で亡くなったことを知らされる。葬儀に向かう途中、ウェンズデイとなのる奇妙な老人と知り合い、用心棒の仕事を持ちかけられる。乗り気ではないものの、当てにしていた仕事もなくなり、コイン・トスの賭けに負けたシャドウはウェンズデーの仕事を引き受けることにする。

取り留めのない感想

まず、冒頭。北欧神話のオーディンがアメリカに初上陸する様子が描かれます。富と名声を求め新天地を目指したヴァイキングの一団がアメリカに上陸。しかしそこは不毛な土地で、海岸を離れ少しでも内陸に入ろうとすると先住民に矢で狙い撃ちにされる恐ろしい場所だった。ヴァイキングの男たちは祖国に帰ろうとするが、風が吹かない。そこでかれらは風を呼び起こすため、木彫りの神をつくり祈りをささげる。祈りを聞いてもらうためには捧げものが必要だ。神オーディンは軍神でもある。捧げものにするのは生け贄しかない・・・。

ということでのっけから驚きのスプラッターシーンが繰り広げられます。内容でいえば原作よりも穏やかな話になっているんですが、映像のインパクトはすごい。陸に入ろうとした男は笑っちゃうくらいの大量の矢を射かけられて針刺しみたいになってしまう。神に捧げるものも、最初は4人の男の右目を焼いた短剣で焼潰すところからスタートし、次に屈強な男を生きたまま焼き殺して生け贄にする。そこで少し風が吹き、そうか、やっぱり生け贄だ!とわかった男どもは全力で殺し合いを始める。血飛沫は飛び、胴体はまっぷたつ、頭は砕け腕はちぎれ・・・

やがて風が吹き、生き残った男たちは祖国に帰り、この異国の地のことは忘れ去られた。しかし木彫りの神は異国の地に残され、100年後に赤毛のエイリークの息子レイフがやってきたときも、待ち続けていた・・・。

10分にも満たないシーンなんですが、つかみとしては十分ですね。こうした挿話はこれからも時々でてくるはずです。

第1話ではもう一人、現代のアメリカに生きる神が登場する。愛の神ビルキス、またの呼び名をシバの女王。神と言っても現代では娼婦に身をやつしている。ドラマでは気のよさそうな中年の冴えないおっさんが出会い系サイトを通じてビルキスと出会う。おっさんはあったその日にベッドに誘われ、セックスの最中、ビルキスを褒め讃えるよう要求される。崇められるほどにビルキスの力が増していき、ついにおっさんは絶頂に達しながらビルキスに飲み込まれてしまいます。このようにビルキスは夜な夜な信奉者?を糧にし、力を蓄えているようです。

アメリカという辺鄙な地にやってきた神々がある意味主役でもあるので、これからどんな風にいろんな神様が紹介されるのか楽しみです。やがて本筋にも絡んでくるでしょうし。

そもそものストーリーとしては、信仰も失われ、力を失いつつある古い神々が、代わって台頭しつつある新しい神々と対決する、という大枠があります。それを知っていればビルキスが神である、とか分かると思いますが、知らないでいると超能力なのかしら、と思ってしまう人もいるかも。まあ、いずれ分かることではありますが。

それからレプラコーン、アイルランドの妖精が出てきます。レプラコーンといってもごつい背の高い巨漢。金貨を訳なく空中から取り出すという芸当をやってのけます。これはウェンズデイの知り合いで、つかず離れずの距離にいますが味方のようです。シャドウと酒場で大乱闘をした末、レプラコーンの幸運の金貨はシャドウの手に渡る。

主人公のシャドウはなにがなんだかまったく分からないまま、争いに巻き込まれていくことになります。そういえばウェンズデイがどういう人物で、なぜシャドウを雇ったのかもまだ分からない。しかし、なにか普通じゃないことがおきようとしているのはわかるし、シャドウも感じている。

1話の最後では、シャドウは謎のコンソールにとらえられ、ヴァーチャルリアリティの車のなかで妙な格好をした若い男と対話する。若い男はウェンズデイの狙いを聞き出そうとする。シャドウはそれを(知らないから)拒否し、結果としてぼこぼこにリンチされ、木に吊るし首にされてしまう。

この若い男はテクニカルボーイ、新しい神々の側。つまり新しい神々とは、テクノロジーの神になります。テクニカルボーイの格好、その取り巻きによるリンチ、なんとなく時計仕掛けのオレンジを思い出した。

首を吊られて絶体絶命のシャドウですが、突然木に吊るされたロープが切れシャドウは地面に崩れ落ちます。朦朧としたシャドウの目に映ったのは、血まみれで文字通りバラバラになった取り巻き連中。いったい何が起きたのか、というところでおしまい。

とりあえず、面白い。人によっては神の気配も感じずに見ることもあり得るけど、台詞も悪くないしウェンズデイのキャラもいい。ウェンズデイを演じているのはイアン・マクシェーンでいい味出している。ただ、主人公のシャドウはちょっと弱い。見せ場自体少ないというのもあるけれど、周りがくせ者ばかりの中でちょっとインパクトに欠ける。刑務所で友人だったやつは、名前はたしか出なかったと思うけどロウ・キー・ライスミスという役で、ジョナサン・タッカーが癖のある演技で印象的。死んだ主人公の妻ローラ役はエミリー・ブラウニング。あんまり見たことないけど結構有名な人だと思う。

第2話の感想はこちら。

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