1983年、留学先のパリでオランダ人留学生を殺害し、その肉を食べるという頭のおかしい犯罪を犯した佐川一政。かれに取材した”Caniba”ドキュメンタリーが作られたそうです。
佐川一政は、パリで精神病院にいれられたけどその後1986年に日本に強制送還され、その後は日本で収監されることもなく自由に暮らしています。
この事件を起こした佐川一政については、パリの大学を修了するほどの高い知能を持ちながらも(フランス語も喋れるのだろうし)、自分の衝動を抑えきれなかったということで、頭の良さと克己心は別物者なんだなあという感想を持っています。
佐川一政はパリ留学中に女学生を殺害し、その肉を食べたという気色悪い快楽殺人者です。
最近、サイコパスが意外とたくさんいるとか、社会で成功する人にはサイコパスタイプが多い、なんて話をよく聞きます。でも佐川一政はそういう会社の社長になるようなタイプのサイコパスとは違い、自分のなかの性的衝動が抑えきれなかっただけなのでは。
佐川が日本でサブカルチャー的な分野で人気を博しいろいろ語っていたのも、自らの反社会的欲求をごまかし、言い訳しているかのようで、持ち上げている周囲の雰囲気と合わせてどうもあまり好きではなかった。
有り体に言えば、人を殺して屍姦してその人肉を食べたという犯罪者は何を言おうとも気色悪い。「悪魔のはらわた」の屍姦?場面はグロと耽美がないまぜになっている。レクター博士は、そもそも屍姦などという下品なことはしないだろう。佐川一政の場合、そういうフィクションだけに許される美化がなく、ただただキモい。
賛否両論、議論を巻き起こしたドキュメンタリーのようです。
そういうわけで、多少の興味はあったものの敬遠していた佐川一政について、なぜかいまさらドキュメンタリー映画が作られたということなので、紹介します。なお情報源は以下のサイト。
タイトルは”Caniba”「カニバ」、監督はルーシャン・キャステーヌ=テイラーとヴェレナ・パラヴェル、2012年に「リヴァイアサン」で高い評価をうけたコンビです。ふたりともハーバード大学感覚民族誌学研究所に籍を置き、カニバリズムの研究の一環として佐川一政のドキュメンタリーを作ることにしたんでしょうか。
かなり過激な映像を含む、賛否両論間違い無し、といった内容だそうです。
クローズアップを多用した、圧迫感のある映像に仕上がっているそうで。あと、佐川一政を介護している弟も登場するのですが、彼もまた佐川一政と同じように異常性癖の持ち主で、肉体損壊というか自傷癖?があるそうです。そういう場面もあるみたいで、そこも結構いやなところみたいでした。
サイトによると弟も、兄ほどではないけどかなり問題のある人物というふうに書かれています。
弟がいるとは知りませんでした。どうも、佐川一政は卒中を起こして体が不自由になったようで、弟に世話をされて暮らしているようです。
まとめ
監督は論争を巻き起こすことは当然承知で、あえて撮っているそうです。監督は、倫理的、知的に問題がある事柄だからこそ、倫理的に不安定なわれわれのリアルな日々の生活を描き得るので、それが不快だからといってフタをするのは臆病。将来に偽りの記録を残すことになる、というようなことを言っています。
参照したサイトによれば、人類学という大義名分があるけど内容はいわゆる炎上ねらいなんじゃないか、という印象は拭いきれないという結論でしたが、はたしてどうなんでしょう。
個人的には大いに煽られ、見てみたくなりました。怖いもの見たさというやつですね。そのうち配信されるかな。