「イップ・マン 序章」を見た感想。

先に続編の「イップ・マン 葉問」を見てしまった。

続編のほうがヒットしたらしいが、こっちのほうが面白かった。

ドニー・イェンはアクション監督と言ったイメージが強かったけれど演技も結構よかった。これは続編の時とまったく同じ演技で、同じ人物を演じているので当然かもしれないけれど控えめだけれど怒るときは怒るという人をきっちり演じていた。

アクションシーンは続編よりも迫力があった。続編の「イップ・マン 葉問」だとテーブルの上で道場主と勝負するシーンが面白かったけれど、それ以外には市場での道具を使った乱闘いがいにはあまり印象に残らない。今作は、それに比べると全体的に迫力がある。武器を使った戦いもあり、それも物騒な太刀などで緊張感があった。イップ・マンが日本人との対決する場面も、一度に10人を相手にする際それまで抑えていた全力を発揮してあっという間に相手をなぎ倒したり、爽快感も感じられてよかった。

舞台が日中戦争さなかの中国ということでなにか陰惨な場面があるのかと思いきや、元警察署長で日本軍の通訳をしている者が痛めつけられたりする程度で、それほど残虐な場面はなかった。元道場主の人が射殺される場面があったけれど、あれは物語の流れ的に仕方ない場面だったろう。

日本兵は、元道場主を射殺した佐藤が悪い日本兵で、その上司の三浦が悪役だけれど理解のある日本兵といった感じで描かれていた。どちらもまともな日本語を喋る日本人の役者だったので不自然な感じはなく、よかった。

イップ・マンはきれいな奥さんと立派な家に住んでいい暮らしをしていたみたいだけれど、戦争後家を失ってからもその時のままのもの柔らかで礼儀正しい態度のまま。そして職探しの結果石炭掘りの仕事を得て、画面では飢えとか貧困への言及があるもののイップ・マン一家をみているとそれはあまり感じられない。その辺がエンターテイメントとして安心してみていられる理由だろう。勝っても負けても死、という緊張感ある勝負にしても、最後があやふやなままになっていてどういう状況だったのかよくわからない。

ドニー・イェンの演技が思っていたよりよく、あと警察署長後に通訳を演じたラム・カートンもまあよかった。日本人の偉い人の池内博之、その部下の佐藤役の渋谷天馬も悪くなかった。とくに渋谷天馬の、道場主を射殺したことを池内博之に咎められた後の顔芸が面白かった。イップ・マンの奥さん役のリン・ホンはきれいだけど飾り役で、存在感があまりない。

イップ・マン 序章
(Ip Man)
監督: ウィルソン・イップ
2008年
上映時間 108分

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